【魔法の質問⑦】尊敬する人は？｜がっちゃんの自由なバスケットボール

熊本レッドベアーズでは、子どもたちと月に一度「交換ノート」を行っています。

子どもたちの普段は言えない事や、なかなか伝えることができないことでも、継続的にやり取りすることで、「汲み取る」ことがしやすくなります。

そして、「汲み取る」ことの仕掛けとして、「質問」と「記録」を大切にしています。

今回も、「汲み取る」仕掛けについて書いていきます。

子どもたちはどんなことを大切にしているのか？
バスケットボール選手が大好き
お母さんが大好き
レッドベアーズのコーチたちが大好き
仲間が大好き
表現が苦手な子
まとめ
「尊敬する人は？」回答

子どもたちはどんなことを大切にしているのか？

熊本レッドベアーズに入会後、7回目の交換ノートでは、「尊敬する人は？」と質問します。
この質問をしようと思ったきっかけは、どんな人に憧れているのかを知ることで、
子どもたちの個々の目的や、どんなことを大切にしているのかを知るきっかけとなり、個々の向かう道に寄り添う事がしやすくなるからです。
意外な答えが返ってきた時に、その子に少し近づけた気持ちになり、嬉しく感じます。

バスケットボール選手が大好き

一番多かった質問は、30件あった、ステフィン・カリーやマイケル・ジョーダンなどのバスケットボール選手でした。
バスケットボールが大好きな子どもたちがレッドベアーズに来ているので、予想は付きますね。

アレン・アイバーソン、更にはマジック・ジョンソンなどの名前も出たのはびっくりです。笑
まだ、子どもたちが生まれる前の選手を知っているとは。。。
バスケ好きなお父さんの影響かな。

お母さんが大好き

次に多かったのは、20件あった、お母さんを始めとする家族の誰かを尊敬しているという回答です。
この回答には、安心しました。
子ども時代に一番長く近くにいる家族を尊敬していることは、とても素敵なことだと思います。
思春期で多感な子どもたちを見ていると、家族に冷たいなと思うことも良くあります。
しかし、ノートには本当はお母さんが大好き。お父さんが大好き。そういう素直な気持ちを書いてくれ、ホッとします。
外では、お母さんやお父さんに対して冷たい態度をとっても、しっかりお母さん、お父さんの背中を見ているのでしょうね。

レッドベアーズのコーチたちが大好き

3番目に多かった回答は、17件あった「レッドベアーズのコーチたち」。
とても嬉しいことです。
僕にノートを提出しているので、「がっちゃん」と書いてあるのは、忖度も感じますが、その他のコーチの名前が書いてあることも、とても嬉しいです。
育成には信頼関係がとても大切なので、更なる信頼関係を育むために、これからもコーチたちと、楽しい背中を見せていきたいと思います。

仲間が大好き

続いて多かった回答は、9件の学校関係、8件のレッドベアーズの仲間たちです。
学校での生活は、家庭の次に多くの時間を過ごすものでしょう。
多くの時間を共有するところに尊敬できる人がいるということは、素敵なことだと思います。

そして、レッドベアーズの仲間の名前が挙がっていることは、とても嬉しいです。
少ない限られた時間の中で、良い影響を受け合う仲間づくりが出来ていることに感動します。
バスケットボールを通して、出会った縁を大切にしていきたいと思います。

表現が苦手な子

興味深い回答は、8件の「いない」というものです。
「いない」と回答する子の特徴は、自分の気持ちを言葉で表現することが苦手な子が多い印象です。
(「苦手」とは、僕目線なので、本人は「苦手」とは思っていない可能性もありますが。)
時間が経つと、少しずつ少しずつ、自分から気持ちを言葉で表現してくれます。しかし、何かしらの原因があって、表現しづらいかもしれないので、注意深く様子を見るようにしています。
楽しいか楽しくないのかは、すぐにはわかりませんが、言葉で表現することが苦手な子は、長いことレッドベアーズに所属しているのも特徴です。
楽しいと思ってくれていることでしょう。

まとめ

子どもたちに尊敬する人を聞くと、プロのバスケットボール選手を除くと、身近な人がとても多いです。
歴史上の人物や、有名人の名前が出るかな？と、質問をする前は思っていました。
多くの子どもは、身近な人を挙げています。
これだけで、ホッとしました。
身近な人が尊敬できる環境は、とても恵まれているなぁと思うからです。
身近な尊敬できる人と接することで、どんどん成長していくだろうと思います。

「自分」という回答と、「みんな」という回答もありました。衝撃を受けました。
その子たちに共通するのは、「自分を持っている」ということです。
恐らく、日々様々な人と接し、未来を見て生活しているんだろうなと思います。

どのような大人になっていくか、とても楽しみにしています。